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万座温泉@しっとりにごり湯

吾妻郡嬬恋村 酸性含硫黄ナトリウム硫酸塩泉(硫化水素型)

万座温泉は、上信越高原国立公園に位置し、標高1800mの高地にある。源泉は硫黄泉で約80度の高温、湧出量は1日に540万リットル、日本でいちばん硫黄の含有量が多く、硫化水素を多く含んでいるのだそうだ。山間の温泉地なので、温泉歓楽街といえるようなところはなく、数多くの源泉が点在し、湯治滞在型からリゾートホテルまで各種そろっているというあたり、北海道のニセコ温泉郷に似ているのかもしれない。
ところでこの温泉、クルマで行こうとすると道路は整備されていて走りやすいのだが、草津からは白根山のわきを抜けて行く道路は冬季通行止めとなってしまう。万座・鹿沢口方面からの道路(万座ハイウェー)があるのだが、これがどういうわけだか有料なのである。しかも某プリンスホテルの。だから、草津から抜けていかない限り必ずお布施をしなきゃいけない、そんな温泉でもある。

クルマを走らせていくと、あちらこちらに噴煙がたなびく、なんとも荒涼とした景色。たまごのくさったような硫黄の温泉らしいかおりがただよってくる。
a0024448_2334033.jpgどうせなら渋めの宿で、というわけで、いかにも古そうな宿の扉をあけると、ロビーで半被をきたおじさんなんだかおにいさんなんだかが、なにやら作業中。でも、宿のヒトじゃないらしい。はて。
結構大きめな建物ながらも、古さがひしひしとつたわってくるつくり。これは、お風呂も期待できるぞ、とわくわく。
内湯は、木の枠がいい感じ。そこに白濁したお湯があふれだしている。
女湯に露天風呂があるのに男湯に露天風呂がない。と思ったら、脱衣所に別のとびらが。その先には、また脱衣所が。みると廊下側にも直接はいる入口が。そして、そこには混浴の文字。そう、男湯の露天風呂はないんだけれど、混浴の露天風呂がある。万座は、ここだけではなく、あちらこちらに混浴のお風呂が残されているらしい。
四角くなかなかに広めのお風呂は、ちょっと深め。お湯は白濁。はあ、いいお湯。ぷはっ。濃厚すぎじゃない、これ。
と、入っていたら、さきほどのおじさんなんだかおにいさんなんだかが入ってきた。
きけば、温泉を研究しているらしい。先ほどなにやらこねていたのは、湯の花をつくっていたのだとか。このあと、万座はどこもいいお湯だとか、ボイラーを使っているわけじゃないから温泉の温度管理はたいへんだとか、いろいろ面白い話しをきかせてくれた(けどちょっと長い、いやあよく話す話す)
というわけで、日帰りではなく、いちど泊まりでゆるゆるときてみたい、そう感じさせた温泉なのであった。



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by toyokaku | 2010-02-22 22:22 | 大浴場−関東甲信越の湯

草津温泉@いわずと知れた関東の大温泉街

吾妻郡草津町 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉

a0024448_2352422.jpg川原湯温泉の次は、草津温泉へ。本来ならば川原湯温泉が草津温泉の上がり湯になるので、順番的には逆になる。
草津温泉にくるのは、いったい何度目になるのやら。しかし、何度きてもここは楽しく、そして新しい発見がある。なぜなら、湯畑に代表される豊富かつ成分の濃い温泉があるからに他ならない。硫黄を含む強酸性かつ高温のお湯は、湯畑、白旗、西の河原、地蔵、煮川、万代をはじめとした数々の源泉から湧出し、その量は、1日あたりドラム缶にして約23万本という。
それぞれの宿がある場所で、同じ草津温泉でも違う源泉からひいたお湯を使っているので、宿をかえれば、違うお湯が楽しめるというわけである。また、宿の種類も豊富で、湯畑周辺には和風の宿が並んでいるし、大規模なリゾートホテルもある。a0024448_23533060.jpgさらに、草津温泉は、日本のペンション発祥の地だそうで、数多くのペンションもある。他の温泉地に比べると人気がある分、料金的には割高なような気もするのだが、旅のスタイルにあわせて選択肢が多いというのはありがたいことだし、豊富な湯量ゆえその多くの宿で良質の温泉が楽しめるというのもうれしい限り。

お宿やら遊びやら
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by toyokaku | 2010-02-07 00:06 | 大浴場−関東甲信越の湯

川原湯温泉@ダムに揺れる温泉

吾妻郡長野原町 含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(中性低張性高温泉)

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源頼朝が見つけたとも、はたまた、旅のお坊さんがお告げにより見つけたともいわれている川原湯温泉。そして、八ツ場ダムの建設により沈むとされていた温泉地である。しかし、今、その八ツ場ダムの建設中止問題により、この温泉地が脚光を浴びている。いま、温泉地はどのような状況におかれているのか。視察に行ってきた。
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上野からの特急草津号でおよそ2時間半。降り立った駅は、長大なホームだけが特急列車がとまることを意味しているのかもしれないが、趣ある木造の駅舎は時間がとまったままになっており、ここからダム建設を感じることとなる。
目の前を走る狭い国道は、この日も渋滞気味。そのわきを観光客が数多くあるいている。
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まず向かったのは、吾妻渓谷。吾妻川に展開する渓谷は、その一部がダムに沈むとともに下流部においても流量の減少で今の景色が失われることはいうまでもあるまい。なかなか美しい渓谷であるが、すでに不釣り合いなコンクリートの壁が顔をのぞかせているし、遊歩道のそばにも大きなコンクリートの壁がそびえている。
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その反対側にあるのが、川原湯温泉だ。駅から温泉街へ続く道にあったと思われる建物は、大半が取り壊され空き地がさびしさをつのらせる。また、あちらこちらに無愛想な人工の壁がそびえているが、これは、地盤が弱いので崩壊を防止するための措置のようだ。
温泉街へは、てくてくと上り坂をあるいていく。ようやくお店や宿があらわれるようになったあたりが、温泉街のはじまりで、ここに共同浴場のひとつ、聖天様露天風呂がある。
人気があるときいていたので、覗くだけでもと思ったのだが、先客はさほど多くなく、これなら入浴しても楽しめそう、という判断の元、お湯をいただくこととする。
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ちょっと深めのお風呂に、熱いお湯がなみなみと注がれている。入るの一苦労、と思ったら、同行者、豪快に突入。いや、熱くないのか、熱いだろ、はい、熱かったらしい。あっという間に温まるし、ついでに赤くなる。
露天風呂といっても屋根がついているが、木々に囲まれたお風呂は、なんとも居心地がよいもの。不届き者が増えたおかげで、厳重に囲いが出来ちゃったりはしているらしいのだが。
そして、そんないい温泉に集うのは、温泉好きな人々。まったく赤の他人通しのようなのに、なぜか知り合いだったりするようでもある。あちらこちらの温泉談義に花が咲く。それも、若いお兄さんがひとりできていたりするから、まだまだこの国も捨てたもんじゃないかも。どこぞのおじさんが、熱い湯口で温泉たまごづくりに挑戦しており、もうすぐできるから待っててよ、といわれありがたくご相伴にあずかる。うまい。塩いらない。さらに、余った分までいただいてしまった。ありがとうございます。
はあ、極楽極楽。

雪が積もる頃もまたいいよ、とのこと。この日は、残念ながら雪はなかったので、ぜひとも雪景色の頃にまた訪問したいものだ。
結局、あっという間に電車の時間となり、温泉街の中心部までは足をのばせず。
笹湯に王湯。まだまだ風情のある共同浴場がある。もしダムに沈んでしまえば、もう、この風情は味わえない。


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by toyokaku | 2010-02-05 22:52 | 大浴場−関東甲信越の湯